気づきの種が、思索の木となり、やがて知の森となる。
日々の中に、静かに芽吹く気づきを。
今回は、こちらのひと粒をお届けします。
「人がいらだったり、不機嫌だったりするのは、しばしばあまりに長く立ち通しだったせいである。
そんなときは、その人の不機嫌に対してあれこれ理屈をこねるのではなく、椅子を差し出してやるがいい。」出典:合田 正人『NHK「100分de名著」ブックス アラン 幸福論』(NHK出版/2012年6月30日 電子書籍版)
スイスのカール・ヒルティ、イギリスのバートランド・ラッセルの幸福論と並んで、
「世界三大幸福論」の一つと称されるアランの『幸福論』の一節です。
不機嫌なとき、「なぜこんなに不機嫌なのか」と原因を探して悩むことがあります。
けれど、事態は思いのほか単純なことも多い。
ただ、身体が疲れているだけなのかもしれません。
理屈をこねるよりも、いさぎよく寝る・休む。
それだけで、あれほど思い悩んでいたことが、ふと軽くなることがあります。
心の不調は、しばしば身体の疲れの影。
わたしたち人間もまた、肉体をもつ生き物なのです。
💧今日のひと粒
不機嫌の理由を探すより、
まず、椅子に座って一息つこう。

