🌱1分de知の種 Seed.17(2025.10.30)
~感情のボリューム~

気づきの種が、思索の木となり、やがて知の森となる。
日々の中に、静かに芽吹く気づきを。

今回は、こちらのひと粒をお届けします。

「私たちが知っておくべきなのは、負の感情を遮断しようとすれば正の感情まで締めだしてしまうという事実です。セラピストのジェリー・ハイドはこう言っています。
『私たちの感情にはサウンドミキサーなどありません。メインのボリューム調節装置が1つあるだけです。悲しみや苦痛をフェイドアウトして、幸せや喜びのボリュームだけを上げることはできません。1つを下げれば全部下がります。』」

出典:フィリッパ・ペリー『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』(日本経済新聞出版, p.97)

悲しみや苦痛を強く感じるということは、
それだけ、幸せや喜びも強く感じられるということ。

感情のボリュームはひとつ。
マイナスだけ下げることも、プラスだけ上げることもできない。
どちらかを小さくすれば、もう一方も小さくなる。

そう考えると、感情ってやっぱり“生きている証拠”なんやと思う。
生きてる限り、悲しいことも、腹が立つこともある。
でも、それと同じくらい、嬉しいことや笑えることもある。

常にボリュームMAXで生きるのは、しんどい。
ときには、少し音を絞る練習も大事やろう。
でも、せっかく感情を持って生まれてきたんやから、
使わなもったいない。

どうせなら、思いきり泣いて、思いきり笑おう。
そんな姿を、子どもにも見せたい。
そして、子どもの感情を、ありのままに受け止めてあげたい。

現実には、いつもうまくはいかへんと思う。
それでも、努力したい。
感情を消すんやなく、ちゃんと“生きる”ために。


🌱今日のひと粒

悲しみを感じる力は、喜びを感じる力でもある。
感情のボリュームを、生きている証として大切に。

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