🌱1分de知の種 Seed.07(2025.10.20)
~エーリッヒ・フロム『愛するということ』から考える、応答としての責任~

気づきの種が、思索の木となり、やがて知の森となる。
日々の中に、静かに芽吹く気づきを。

今回は、こちらのひと粒をお届けします。

「責任とは、他の人間が、口に出すにせよ暗黙のうちであれ、何かを求めてきたときに、応答することである。
『責任がある』ということは、他人の要求に応じられる、応じる用意がある、という意味である。」

出典:エーリッヒ・フロム『愛するということ』(紀伊國屋書店, Kindle版)

「責任」という言葉には、
義務や負担、重さといったイメージがつきまといます。

けれどフロムの言う「責任」は、
他人からの求めに対して応答する力のこと。
つまりそれは、愛の一部なのです。

愛するとは、相手の生理的・精神的な求めに、
他の誰でもない自分自身が、自発的に応じること。
そこに、愛の成熟と自由が宿ります。

責任とは、誰かの呼びかけに気づき、
自分の内からそれに応答しようとする心の姿勢
それは、押しつけられた義務ではなく、
愛する者の自然な動きなのかもしれません。


🌱今日のひと粒

責任とは、愛のもうひとつの名前。
応えることを恐れずに、応答することから始めよう。

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