🌱1分de知の種 Seed.04(2025.10.17)
~『ヘーゲルの思想』から考える、自由とつながり~

気づきの種が、思索の木となり、やがて知の森となる。
日々の中に、静かに芽吹く気づきを。

今回は、こちらのひと粒をお届けします。

「ヘーゲルの考えを一息で言ってみると、次のようなことになります。──
個々人が自分の自由を自覚すると、いったんは他者や社会と対立したり、他者や社会とのつながりを失ったりする。
しかしそのような対立を経ながらも、個々人が自分の自由な行為と思考のなかで、
他者や社会とのつながりを、自分が生きる上で大切な不可欠なものとしてあらためて見出すことができればよい。
そうすることで人々は、近代以前の〝自覚なき〟共同性に代わって〝自覚された〟共同性を形作っていくことができる、と。」

出典:島田雅彦・浜矩子・西研・鈴木晶『別冊NHK100分de名著 「幸せ」について考えよう』(NHK出版, pp.102–103)Kindle 版

わたしたちは、
しがらみから解放されたいと思うと同時に、
誰かとつながっていたいとも願っている。

自由とは、孤立することではなく、
自分の意志で、あらためて他者と結び直すこと。

いったんは離れ、距離を取り、
それでも「つながりたい」と思える心に、
本当の自由と成熟が宿るのかもしれない。


💧今日のひと粒

自由とは、切り離すことではなく、
自らの意志で、もう一度つながること。

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